保険に関する税務
保険にはそれぞれ場面に応じて税金が関係してきます。一つは、保険料を支払ったタイミング(年度)で受けられる生命保険控除です。もう一つが、生命保険を受け取った時に支払う税金(相続税、贈与税、所得税・住民税のいずれか)です。具体的にみていきましょう。
保険料と税務
個人が保険を契約して保険料(生命保険及び損害保険)を支払うと、支払った保険料に応じて一定額がその年の所得から控除される『保険料控除』が適用されます。この控除を受けるとその分だけ課税所得が少なくなるため、結果として所得税と住民税が少なくなります。
『生命保険料控除』
保険金の受取人を自分又は配偶者、その他の親族とする生命保険契約等の保険料や掛金が対象です。生命保険料控除の控除額は以下のとおりです。
| 年間の支払保険料の合計 | 控除額 |
|---|---|
| 25,000円以下 | 支払金額 |
| 25,000円超〜50,000円以下 | 支払金額÷2+12,500円 |
| 50,000万円超〜100,000円以下 | 支払金額÷4+25,000円 |
| 100,000円超 | 50,000円 |
『損害保険料控除』
自分又は配偶者、その他の親族が所有している生活用の資産又はその人たちの身体の傷害などを保険や共済の目的とする保険や共済の契約が対象です。生命保険料控除の控除額は以下のとおりです。
1.長期損害保険契約
保険期間又は共済期間が10年以上で、期間満了時に満期返戻金などが支払われることになっている保険が対象です。
| 年間の支払保険料の合計 | 控除額 |
|---|---|
| 10,000円以下 | 支払金額 |
| 10,000円超〜20,000円以下 | 支払金額÷2+5,000円 |
| 20,000円超 | 15,000円 |
2.短期損害保険契約
長期損害保険契約以外の契約が対象になります。
| 年間の支払保険料の合計 | 控除額 |
|---|---|
| 2,000円以下 | 支払金額 |
| 2,000円超〜4,000円以下 | 支払金額÷2+1,000円 |
| 4,000円超 | 3,000円 |
3.長期損害保険契約と短期損害保険契約の両方の契約がある場合
1と2の金額の合計額で最高15,000円まで控除できます。
保険金と税務
死亡保険金や満期保険金を受け取った場合、相続税、贈与税、所得税・住民税、のいずれかの課税関係が生じます。どの税金が課税されるかには保険金の種類や契約形態によって決まります。
・『相続税』の対象となる場合
契約者(保険料負担者)と保険金受取人が異なる場合で、契約者(=被保険者)の死亡により保険金受取人が受け取る死亡保険金
・『贈与税』の対象となる場合
契約者と保険金受取人が異なる満期保険金、及び被保険者が保険料の負担者でない死亡保険金
・『所得税・住民税』の対象となる場合
保険料負担者と保険金の受取人が同一の場合の死亡保険金及び満期保険金
課税対象額は以下の計算式で求められます
(満期保険金―払込保険料総額―特別控除額50万円)×1/2=一時所得金額
*満期保険金−払込保険料総額が50万円以下なら、税金はかかりません